ドクターズノートDoctors note

2020.12.05

血管内塞栓術(グルー治療)

先日のDrノートの方でもお知らせしましたように、
今月からグルー治療(血管内塞栓術)が当院でも、本格的に施術可能となりました。

今後HPの方にも追加していきますが、まずはこちらの方でご紹介までに

今まで当院で行っていたメインの治療は、カテーテルによる血管内焼灼術です。

これはカテーテルを不調を起こした伏在静脈に通し、
血管内部より血管を熱により焼灼(焼いて)することで、逆流を止めるという方法でした。

熱の発生源が、高周波によるものかレーザーによるものかという違いはありますが、
両者の差異は、熟練した術者によるものであれば、大きくは変わらないと考えます。

 

ここにこの春より、血管内塞栓術という方法が追加されました。

 

焼灼術も塞栓術もいずれも血管内治療であり、
血管の中から治療するというコンセプトは変わりません。

焼灼術は文字通り焼くために、事前に血管周囲に麻酔が必要です。
治療においてのその大部分はこの麻酔を行うこととなります。

塞栓術は血管の中に瞬間接着剤を注入するというイメージに近いものです。
接着剤の注入なので、事前の麻酔は必要としません。
治療した静脈も熱によるダメージを受けないので、術後の圧迫が大きく軽減されます。

焼灼術後は、弾性包帯+弾性ストッキングで翌日まで生活していただいていますが、
塞栓術後は、それらの圧迫は必要ありません。

 

この術後の弾性ストッキングの義務がないことが、
施術を受ける患者さんには大きなメリットであると思います。

もちろんグルー治療ならではのデメリットもあります。
薬剤を注入することによるアレルギーがあること、
血管の形状や深さによっては治療が難しいこと  など

 

患者さんの状態によってはグルー治療がお勧めできない場合もあると思います。

焼灼術、塞栓術どちらにもメリット・デメリットはあると思います。

 

治療をお受けいただく患者さんがご自身のみで全てを決めるのは難しいと思いますので、
診察時、治療の方法選択の際は、最大限のアドバイスをさせて頂ければと思います。

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